サイタ サイタ
b-gが尋常小学校に入学したのは昭和13年、その頃の一年生の国語の
教科書は
サイタ サイタ
サクラ ガ サイタ
で始まり、2ページにまたがって満開の桜の絵がカラーで描かれ、当時は
いまの子供のように、入学前から字が読める子は多くなかった気がします。
本のインキの匂いとともに「活字」が新鮮だった覚えがあります。
話が飛ぶのですが、b-gの父親の職業は「筆耕業」といって印刷やハンコ
の版下を毛筆で書く仕事でした。父が書を習った先生は井上千圃と言う人
で、この方が当時の国定教科書の「小学国語読本」の活字の元になる版下
を書いたそうです。このことは父の自慢でもありました。そうして現在b-gたち
デザイナーが良く使うタイポグラフィー「教科書体」の元を作った書家なんです。
ついでながら、「サイタ サイタ」の次は、「コイ コイ シロコイ」「ススメ
ススメ ヘイタイ ススメ」でした。4歳下の妹たちの国語の教科書の初めは、
「コマイヌサン ア コマイヌサン ウン」だったと思う。
2008-03-25 09:13
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